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2009年05月 アーカイブ

2009年05月19日

2009年4月18日(土) 中国上海国際空手道選手権大会

筆不精でしばらくブログを休止していましたが、今回は先月開催された極真連合会中国上海国際大会(ゴンファン道場)についてお知らせします。
今大会は連合会の中国上海総本部はもちろんイラン・パキスタン・タイ・オーストラリア・イギリス・韓国・日本などの参加国で開催されました。参加人数は男女軽量級・中量級・重量級含めて55名でした。
観客は1500人程度かと思います。

連合会の長谷川一幸師範が来賓として来られていました。また元極真で日本誠心会の布目先生も参加されていました。大連道場からは私と指導員の浜井美香、選手2名セコンド1名、応援団7名の計10名前後で参加しました。

ゴンファン道場からの参加依頼もあり浜井派中国大連総本部からも2名参加させましたが、まだ両名ともに4級の緑帯ですので、はっきり言って時期尚早は間違いありません。そのうち1名(軽量級、梁英哲)は過去に日本でのフルコン大会に3回の交流試合参加経験がありましたが、もう1名(中量級、張海波)は交流試合も含めて全くの大会初参加でした。どちらにしてもこのような国際大会参加は無謀に近い状況でした。しかし道場生にチャレンジ精神を持たせるためにあえて参加させました。

はっきり言って2人とも完敗しても仕方ない状況といっていいでしょう。なぜなら中国上海総本部は10年の歴史を誇り、会員登録も3000人とも5000人ともいう盛況です。道場も10数箇所を擁し、以前昇段審査を見学したところなんと日本的なガチンコで20人30人組手もこなす道場だからです。黒帯の指導員も40名前後いるようです。そこの最強メンバーが出てくるのですから弱いわけはありません。私も何回か連合会の全日本大会で彼らの試合を何度か見ましたが、男子も女子も軽量級・中量級・重量級を問わず、本家日本の全日本クラスあるいは世界クラスと延長を重ねるほどの実力を持っているのを実際見ています。いくら分裂した日本勢とはいえ決して弱くはない本家に迫る実力の道場なのです。しかもイラン勢は昨年のタイでの組手世界選手権で上位を独占したイランナショナルチーム(イランの極真全流派の代表チーム)のメンバーです。

皆さんご存知の通り、このような国際大会や全日本大会に緑帯あたりで出場すれば、これは優勝候補の「組手慣らし相手」(咬ませ犬)としてチャンピオンと当てられるのが常識です。時期尚早で完敗どころか大怪我の危険性すら考えられます。そうなったら私の責任問題にすらなりかねない挑戦なのです。
しかしそれであればこそ私も久々に本気で真剣になりました。そこで数ヶ月、特別稽古会を設置し、3種類の特訓メニューを作成、選手2名を中心に有志10名で地獄の猛稽古を実施しました。

その日程や内容についてはすべてオリジナルの秘密特訓ですのでここでは書きませんが、特訓の心構え・覚悟から自分より明らかに強い相手との戦い方や心構え、試合の組立方や戦略、具体的な技や運足の使用法そして試合直前の精神安定法・肉体準備法、試合後の判定を待つ態度まですべてを徹底的にかつ具体的に教え込みました。これなら負けることはあっても完敗にはならない、あるいは2段クラスでも勝つ可能性があると言えるところまで徹底して教え込みました。何しろ私の日頃の指導力と責任が問われるのです。もちろん普段の稽古でも黄帯・緑帯クラスには相当気合を入れた移動稽古、ミット打ち・蹴り、連続技を指導して基礎的なレベルのスタミナをつけてあったことも幸いでした。

結果として両名とも大活躍でした。梁英哲君は1回戦本戦勝利、2回戦は延長で敗れたものの相手はその後軽量級で優勝しました。さらに初出場の張海波君(身長175センチ)はゴンファン道場の黒帯(身長182センチ)を本戦で2度下段回し蹴りでひっくり返し、判定は1-0で優勢、延長戦では副審判定2-2で互角。地元ゴンファン道場の黒帯相手にゴンファン道場の5審判の判定がこれです。これが何を意味するか分からないわけがありません。地元の優勝候補の黒帯に対してアウェイの緑帯に旗が上がるなんてことはありません。主審が地元の黒帯に上げて2-3で判定負けとなりましたが、内容はこの判定が物語るとおり実質勝利でした。しかしよく初出場でしかも国際大会で私の指導どおり動けたものです。教えた私もここまでできるとは!と驚きました。これは彼のまじめさと覚悟の賜物です。

困ったのは選手を応援に来ていた中国大連の8名の道場生でした。1人は怒りで涙まで流し、後のメンバーも判定が不公平じゃないか「会長どうにかならないのか?抗議してほしい。」という有様です。「確かに本来ならば張海波が少し勝っているが、これは不公平と言うより地元の審判は地元選手の攻撃ばかり見てしまうのでよほど差をつけないと勝てない。今回勝ってはいるがそれほど差は無い。」となだめました。極真の大会を何度も経験すればある程度は仕方が無いことだとわかるのですが、初めて参加した選手や観戦した応援団はショックを受けるのも無理の無いことです。そこでその後も何度かこの説明を繰り返し今後はもっと圧倒的に勝つようにがんばろうということで納得してもらいました。
しかしゴンファン道場の夜のお別れパーティではバイキング形式でしたが我々のテーブルだけまるで優勝したような大騒ぎで盛り上がりました。

さらに今回の大会で大きな収穫が2つありました。
一つはこの大会でのイランの男子中量級準優勝者と男子重量級チャンピオンそして日本の女子軽量級準優勝の選手(日本誠心会、布目師範のお嬢さんの布目愛美選手)が私が日ごろ大連で指導しているのとそっくりの組手をしていたことです。これには大連道場生一同驚いていました。おかげで私の指導どおりにやれば勝てると上海に来た道場生はみな理解したようなのです。
もう一つは試合慣れして自信を持っていた梁英哲君も自分の組手は古いし変わってなかったということを、初出場で活躍した張海棒君の組手を見て驚き、理解したのです。「今回会長の言うとおりにしていたら優勝できたかもしれません。これからは組手を変えます。」と言ってくれました。
今後の活躍が楽しみです。

しかもこれらの報告を大連に戻ってから、選手ばかりでなく応援団のメンバー全員からも上海に来れなかった道場生に上海大会の報告させたところ皆も大連道場の稽古のレベルの高さが少しは理解できたようでした。ただし上海に来たメンバーは「緑帯でも互角以上に優勝候補の黒帯と戦えた」ということで少し自信を持ちすぎてしまった為、頭を冷やさせなければならなくなり「ゴンファン道場は強いよ。君たちはまだまだだ。」と何度も言って聞かせなければならない有様でした。

何やかんやで今回の挑戦は無事に成功し、予想以上の成果と影響を大連の道場生にもたらしました。
いよいよ今年は茶帯クラスが出てきます。茶帯以上は私の開発した極真初の顔面有りのオリジナルシステムで指導するつもりです。極真ルールで最強はもちろん、顔面有りでも打撃系最強の極真空手をこの大連の地で完成させようと思っています。   押忍

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